忙しい業務の合間に行う「会議」は、できる限り効率良くコンパクトにまとめたいもの。しかし実際には、「ダラダラと時間ばかり過ぎる」「いつのまにか議題からズレてしまう」というような“ムダ会議”になってしまうケースが多々あります。今日はそんなムダ会議から脱出するために、「効率良く会議を進める方法」をご紹介します。
■“ムダ会議”の原因はどこにある?
まずはよくあるムダ会議の原因から探っていきましょう。会議でのこんな状況、あなたも経験したことがありませんか?
<理想は“議事録ドリブン”>
▽ 第1回 会議の何が問題なのか? - ITmedia エンタープライズ
よくある会議の問題点としては、次のようなものがあります。
- 会議が迷走する。
- 会議が決まらない。
- 会議で決まったことが実行されない。
- 会議が長い。
本来の議題からいつのまにか離れて個人が好き勝手に話していたり、結論があいまいになっていたり、決まったはずの内容が実行されなかったり、「何のための会議?」と思ってしまうことはよくあります。このような非効率な進め方が、会議をダラダラと長引かせる要因に。エントリーではこの悪循環を断ち切る方法として、会議中に議事録を書き、会議終了時点で参加者全員の合意がとれた議事録が完成しているという“議事録ドリブン”の状態にするための会議術を紹介しています。
<ムダ会議になってない?“会議判定チェックシート”>
▽ http://president.jp.reuters.com/article/2010/05/11/9DE14F6A-52A2-11DF-BA78-89C03E99CD51.php
上記のエントリーでは、自分が参加した会議がムダになっていないかチェックするための“会議判定チェックシート”を公開しています。「機能」「心理状態」「生産性」「時間」といった項目に○×を付けながら、会議の問題点を洗い出すことができます。
■会議を効率化するためのポイント
会議を効率良く進めるには、進行を務める人(ファシリテイター)の役割が重要です。具体的にはどんなことに気をつければいいのでしょうか?
▽ http://labs.unoh.net/2007/03/post_71.html
▽ 会議をデザインするのに必要な3つのポイント: DESIGN IT! w/LOVE
▽ 1時間の会議を45分に短縮するための5つの法則 | ライフハッカー[日本版]
▽ 会議時間を効率的に短縮する4つのコツ | ライフハッカー[日本版]
▽ http://r.nanapi.jp/3489/
▽ http://rikunabi-next.yahoo.co.jp/tech/docs/ct_s03600.jsp?p=000140
▽ http://column.onbiz.yahoo.co.jp/ny?c=bp_l&a=033-1259656632
これらのエントリーでは、効率良く会議を進めるための心得として、次のような項目を挙げています。
- 事前に必ずアジェンダを用意する。
- 参加者を厳選する。
- 議事録はそのプロジェクトに詳しい人がとる。
- 何のための会議か、目的を参加者全員で共有する。
- 時間通りに始め時間通りに終えられるよう、時間のマネジメントを徹底する。
- 会議中、参加者は携帯電話やPCを操作しないで議題に集中する。
- 会議が終わったら、決まったToDoを確認する。
会議ではどんな議題について話すのか、話す順番、各議題にかける時間など、会議全体の流れをまとめた「アジェンダ」は、簡単でも構わないので必ず作っておきましょう。また会議の規模が大きくなるほど時間の浪費につながりやすくなるので、参加者は直接関係がある人など、できるだけ厳選するのがポイント。参加の必要はないが会議の内容について知っておいてほしいという人には、後で議事録を共有すればOKです。議事録については新人に任せるのではなく、“内容をよく理解している人”が書くようにします。
また「何のために集まったか分からない」という状況を防ぐために、まず「会議の目的」を共有するのも重要。何を決めるための会議なのかが明確になれば、意見交換もスムーズになりますよね。意見を出し合う方法としては、ただ話すだけでなく、ポストイットやホワイトボードを活用するのも効果的。会議後にデジカメで撮影すればそのまま議事録になるのも便利です。
会議をダラダラ続けないためには、「時間のマネジメント」も欠かせません。定刻通りのスタートを心がけ、時間通りに進行しているかこまめなチェックもお忘れなく。ストップウォッチやタイマーを使うのもオススメです。また会議中は携帯電話やPCを閉じるようにルール化したり、ダラダラするのを避けるため“会議は立ったままで行う”というアイデアも。
そして「決まったことが実行されない」という状況にならないために、会議の最後には決まったToDoの内容や期日を確認しておきましょう。
下記のエントリーでは「プロジェクトの進行状況を確認する会議」「アイデアを出し合う会議」など会議の目的別に進め方のコツを紹介しているので、あわせて参考にしてみて下さい。
▽ 2007-10-31
▽ http://www.kokuyo.co.jp/yokoku/master/kaigi/001.html
▽ http://business.nifty.com/articles/facilitation/
■あの企業が実践している会議術が知りたい!
最後は、有名企業が実践している会議の進め方です。
<Googleが教える、会議の効率化6つの法則>
▽ 現役員が語る、Google式会議効率化の6つの法則 | ライフハッカー[日本版]
▽ Googleによる「効果的な会議を効率よく執り行うための6つの法則」 | スラド IT
▽ Googleの会議術考 - Thoughts and Notes from NC
まずは「Google」の経営陣の1人、マリッサ・メイヤーさんが教える会議の進め方です。ポイントは次の6つ。
- アジェンダを設定する。
- 議事録係を決める。
- 小規模の会議に時間を小分けする。
- 「オフィスアワー」を設定する。
- 政治力は使わず、データを基本とする。
- 時間を守る。
アジェンダの設定や議事録はやはり基本。さらにテーマごとに会議を細分化したり、打ち合わせや面談のためだけに使う「オフィスアワー」を取り入れることで、忙しい管理職や経営陣も効率良く会議に参加できるようになります。また時間を厳守する工夫として、Googleでは会議の際、大きなプロジェクターに時間を映し出しています。
<ライブドア流会議術、5つのポイント>
▽ 20名超の会議を必ず1時間で終わらせる“ライブドア流”会議術 : LINE Corporation ディレクターブログ
続いては「ライブドア」が実践している会議術です。
- アジェンダは前日のうちに関係者にメールする。
- 議題ごとに時間を割り振る。
- 話さなくてもいいことを決める。
- 資料をプリントアウトしない。
- 話しきれなかったことは会議後の分科会で解決する。
アジェンダを前もってメールで送付しておけば、参加者も予習がしやすくなります。アジェンダ作成時には、立ち話で済む内容など「会議で話さなくてもいいこと」を決めておくのもポイント。参加者全員で議論すべき話題を優先させましょう。また会議中に話し切れなかった内容や参加者のうち数人で話せばいいような内容については、会議後に別途“分科会”を設け、そこで解決します。
「アジェンダを作成する」「時間を守る」などいずれもごく基本的な項目ばかり。会議を仕切る予定の人は、次回から早速実践してみてはいかがでしょうか?
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