2011年に発表された国内外のSF作品や周辺ジャンルから選出する「第43回星雲賞」の受賞作品が、7月7日(土)に決定しました。日本長編部門を受賞したのは、小林泰三さんの小説「天獄と地国」です。このほか、メディア部門にアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」が、ノンフィクション部門に文藝別冊『吾妻ひでお〈総特集〉―美少女・SF・不条理ギャグ、そして失踪』 が選ばれています。
▽ 2012年 第43回星雲賞
星雲賞は、コンベンションイベント「日本SF大会」の参加者による投票で、部門ごとに最優秀作品を選びます。第43回星雲賞の投票は、4月から6月にかけて行われました。決定した各部門の最優秀作品と作者は以下の通りです。
- 日本長編部門:「天獄と地国」小林泰三
- 日本短編部門:「歌う潜水艦とピアピア動画」野尻抱介
- 海外長編部門:「ねじまき少女」パオロ・バチガルピ
- 海外短編部門:「ソフトウェア・オブジェクトのライフサイクル」テッド・チャン
- メディア部門:「魔法少女まどか☆マギカ」
- コミック部門:「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」安彦良和
- アート部門:鷲尾直広
- ノンフィクション部門:『吾妻ひでお〈総特集〉―美少女・SF・不条理ギャグ、そして失踪』
- 自由部門:該当なし
(※敬称略)
「天獄と地国」は、頭上に地面、足下に星空が広がるという、天地が逆転した世界での戦いと冒険を描いた作品です。「歌う潜水艦とピアピア動画」は、早川書房の雑誌『S-Fマガジン』2011年8月号に掲載されました。著者の野尻さんは、作品にまつわる裏話を動画とともにブログで公開しています。
▽ SFマガジン8月号 初音ミク特集『歌う潜水艦とピアピア動画』について - nojiri_h’s blog
1970年に創設された星雲賞は、日本のSF作品や周辺ジャンルを対象にしたSF賞として最も長い歴史を持っています。運営団体は、日本SF大会も主催している日本SFファングループ連合会議です。
- 作者:小林 泰三
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2011/04/30
- メディア: 文庫
機動戦士ガンダム THE ORIGIN (23) めぐりあい宇宙編 (角川コミックス・エース 80-28)
- 作者:安彦 良和
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/11/25
- メディア: コミック