厚生労働省は11月27日(火)、ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の患者が増加傾向にあると発表しました。同時期としては過去10年間で、2006年に次ぎ2番目に多い水準となっています。ネット上では「息をするのも辛くなる」「ピークのときは立つことすらできなかった」と経験者が語るほど症状が重くなるノロウイルス感染症。予防のポイントは、念入りな手洗いです。
▽ ノロウイルスによる食中毒や感染に注意 |報道発表資料|厚生労働省
厚生労働省によると、ノロウイルスによる感染症のうち約7割が11月~2月に発生しています。主な症状は、吐き気、嘔吐、下痢。感染経路はほとんどが経口感染で、人によっては軽い風邪のような症状で済む場合も。しかし、感染力が強く、小学校や施設などで集団発生が起きるケースがあります。感染者の嘔吐物などにもノロウイルスが含まれるため、処理の際に空中を漂うウイルスが体内に入り、二次感染を引き起こすことも指摘されています。
▽ ノロウイルスに関するQ&A|厚生労働省
▽ 感染症情報センター:ノロウイルス感染症とその対応・予防(家庭等一般の方向け)
▽ 食品を取扱う方々へ:リーフレット(PDF)
ノロウイルスに関する疑問や予防策については、厚生労働省や国立感染症研究所のサイトにまとまっています。予防策で特に重要なのが、石けんや流水を使った手洗いです。トイレに行った後や調理施設に入る前、料理の盛り付け前などには、必ず手洗いをするよう呼び掛けています。感染を広げないために、感染者が使ったリネンや食器などを消毒する、嘔吐物を素早く処理するなどの対策も大切です。
2006年に次ぐ流行の兆しを受け、2ちゃんねるにはノロウイルス感染症の経験者が続々と体験談を投稿しました。中には「マジやばい。トイレから距離を取ると恐怖を感じるレベル」「吐くもの無くても黄色い胃液だけを三時間ごとに延々吐き続けて、それが三日ぐらい続いた」といった辛さが伝わる内容も。これについて、はてなブックマークのコメント欄には「スレでの病状描写が、いずれもガクブルもので怖い」「受験控えた1月にかかった時は本当にヤバかった」などの声が寄せられていました。
ノロウイルス感染症に効果のある薬は今のところ存在しないため、今できる対策で感染を予防することが重要です。