今月のはてなニュースは、5人のはてなブロガーさんによるリレーコラム“私のインターネット略歴”をお送りしました。初めて家にPCがやって来た日、初めて見たWebサイト、初めて自分のブログにコメントが付いた瞬間、初めてネット上で仲良くなった人のハンドルネーム、あなたは覚えていますか? 5つのコラムを振り返ります。
■ “ネット歴17年”のインターネット履歴書(ルナさうるすさん)
▽ 【リレーコラム:私のインターネット略歴】ネット歴17年、わたしのインターネット履歴書。 - はてなニュース
ブログ「http://lunasaurus.hatenablog.com/」のルナさうるす(id:lunasaurus)さんは、小学4、5年生のころからインターネットに触れていたそう。当時のインターネットといえば、“ピーピーピーピーヒョロロロ”という接続音でおなじみのダイヤルアップ接続が主流でした。
ルナさうるすさんが小中高生のころにハマったWebサービスは、コミュニティーサイトの「ぱどタウン」や「フミコミュ!」。HTMLタグで自己紹介欄をいかに個性的にできるか勝負したり、やがて自分のサイトを作るようになったり、ブログが登場してからはあらゆるサービスを試してみたり……。インターネットを通じていろいろな人とコミュニケーションする楽しさや自分を表現する楽しさを知って、どんどんのめり込んでいったあの時の気持ちが、鮮明によみがえってきます。
■ ネットの楽しさを教えてくれた、お絵描き掲示板とオンラインゲーム(asoさん)
▽ 【リレーコラム:私のインターネット略歴】はじめのネット記 - はてなニュース
イラストブログ「asobook」のaso(id:koringoweb)さんがインターネットの楽しさに目覚めたのは、高校生のころに出会った「お絵描き掲示板」がきっかけでした。知らない人と交流したり、待ち合わせ時間を決めてチャットに参加したりと、今ほど機能は充実していなくても、お絵描き掲示板のおかげで“インターネットがとんでもなく面白く身近なものになった”と言います。
お絵描き掲示板以外でasoさんがハマったのが、とあるオンラインゲーム。当時はMMORPG初心者だったそうですが、プレイ日記を書き続けるうちに、他のプレイヤーから声を掛けられるようになりました。ゲームの練習以外にも、学校生活のアドバイスをもらったり、趣味の話をしたり、時には“白米の保存方法”を教わったり。昔同じ時間を一緒に過ごしていた人のハンドルネームをふと思い出して「今どうしているんだろう」と気になる瞬間、ありますよね。
■ 人生の半分インターネット。まだまだ楽しいことが見つかる!(赤穂あすなさん)
▽ 【リレーコラム:私のインターネット略歴】32歳人生の半分以上はインターネットだしインターネット愛してる。 - はてなニュース
自分と同じ趣味を持った人にたくさん出会えるのも、インターネットの醍醐味(だいごみ)ではないでしょうか。ブログ「チャイ」の赤穂あすな(id:xacoux)さんは、エンタメ好きならではのネットライフについて語っています。
例え同じバンドやアイドルを好きな人が自分の周りにいなくても、ファンサイトに行けば濃密なトークができる仲間が大勢いました。“学校や塾で会わない、同じ趣味を持った人”と話すのが楽しくて、毎晩のように夜更かししていた日々。楽しそうなWebサービスを見つけてはアカウントを作って、熱い思いをつづり、何気ない日常を記録する。現在のようにSNSが普及する以前から、同じ趣味を持った人同士でつながるための工夫がたくさんありました。
■ 私が「暇な女子大生」になった理由(暇な女子大生さん)
▽ 【リレーコラム:私のインターネット略歴】暇だから私のインターネット略歴を公開します - はてなニュース
大人に「ダメ」と禁止されたものほど、子供が興味を持ってしまうのは世の常かもしれません。「暇な女子大生が馬鹿なことをやってみるブログ」の暇な女子大生(id:aku_soshiki)さんが語るのは、インターネットの怖さを実感した学生時代の思い出です。携帯サイトに夢中になりすぎて利用料金に青ざめたり、衝動のままにネットサーフィンをして架空請求の電話に泣かされたり……。
そんな暇な女子大生さんがブログを書くようになったのは、大学のサークル活動がきっかけでした。「自分なら、サークルのブログをもっと面白く書けるはず」と思って書いた内容が予想以上に好評で、一気にブログの魅力にハマったそうです。やがて就職活動が始まりサークル活動から離れ、あり余る“書きたい欲”をぶつけるべく開始したのが、暇な女子大生が馬鹿なことをやってみるブログ。人気ブログ誕生の裏には、こんなエピソードが隠れていたんですね。
■ 年上からも年下からも、楽しいことはどんどん教わりたい(小石川ちはるさん)
▽ 【リレーコラム:私のインターネット略歴】00年代から10年代のネットと文化【どっちにもいけない生活】 - はてなニュース
“00年代から10年代”のネット文化を振り返っているのは、ブログ「ネオ・マテリアルガールのすすめ」の小石川ちはる(id:lupin1107)さんです。「前略プロフィール」の完成度を上げるために全力を注いでいた2000年代前半、全盛期だった「モバゲー」や当時まだ完全招待制だった「mixi」を始めた2000年代後半、「Facebook」や「Twitter」が主流になり、「NAVERまとめ」が台頭してきた2010年代。ネットの流行が移り変わる中で、「もやもやしてた主流文化が『今の流行はこれです!』って ガツンと一気に色を決めてきた」のが2010年代だと分析しています。
ネット上では世代やジャンルを越えてさまざまな文化がクロスし、楽しいことがいくらでも転がっている――そんな時代に生まれた今の10代をうらやましいとしながらも、「自分らも自分らなりに祭りを楽しめたら」と締めくくっています。
インターネットを始めたばかりのころを思い起こすと、懐かしいような、ちょっと恥ずかしいような、でもわくわくするような気持ちが湧いてきます。あなたには、どんなインターネット略歴がありますか?
Title Photo by kate hiscock