富山県内の焼肉店で食事をした男児が腸管出血性大腸菌「O-111」に感染し死亡した問題を受け、食中毒の原因とみられる「生食用食肉」の安全性を問う声が高まっています。はてなブックマークでは、東京都福祉保健局のサイトで公開されている“肉の生食による食中毒を防ぐ方法”をまとめたリーフレットに注目が集まっています。
▽ ちょっと待って!お肉の生食|「食品衛生の窓」東京都福祉保健局
サイト内の上記ページでは、肉を生で食べる際の注意点として次の3つを挙げています。
- 肉は生で食べると、食中毒になることがある
- 子どもが食肉を生で食べるのは特に危険
- 「生食用」の牛肉、鶏肉は流通していない
肉の生食による食中毒は、「カンピロバクター」や「腸管出血性大腸菌(O-157など)」といった菌が主な原因です。これらの原因菌は新鮮な肉にも付着していることがあり、少量でも食中毒を引き起こす可能性があるので危険です。特に子どもの場合は発症する確率が高く、合併症を引き起こすケースも多いので注意が必要です。
飲食店などで生食用食肉として提供できるのは、平成10年に厚生労働省が「生食用食肉等の安全性確保について」の通知で示した指導基準をクリアした牛と馬の肉・レバーに限定されます。同局によれば、平成20年度にこの通知に基づいた生食用食肉の出荷実績があったのは馬の肉とレバーのみで、生食用の牛肉は一部の輸入品以外は流通していないそう。鶏肉についても、生食用の出荷実績はないとのことです。
これらのポイントをふまえ、同局は肉の生食には十分注意するよう呼びかけています。上記ページでは、保護者向け、若年層向け、事業者向けにそれぞれ注意点をまとめた3種類のリーフレットをPDF形式で公開しています。