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「サラダ記念日」はなぜ7月6日になった? 作者・俵万智さんがTwitterで解説



俵万智さん 「サラダ記念日」記念連続ツイート - Togetter

7月6日(日)の“サラダ記念日”に、俵さんは1987年に発表した歌集『サラダ記念日』について言及しました。有名な歌の1つ「『この味がいいね』と君が言ったから七月六日はサラダ記念日」が生まれた理由は、7月6日でもサラダでもないとのこと。鶏の唐揚げをカレー味に工夫したら「お、これいいな」とボーイフレンドに褒められたことがきっかけで、その気持ちを短歌にしたいと思ったそうです。

しかし、鶏の唐揚げでは少し重く感じたため、もう少し軽やかなサイドメニューの「サラダ」に変更したとのこと。記念日の月を7月に決めた理由は、野菜が元気な初夏とサラダの音の響き合いを考えた結果だそうです。日にちはまず七夕の7日を思い付いたものの、何でもない普通の日こそ記念日と思える歌にしたいと考え、6日を選んだと説明しています。

後に、小説家・丸谷才一さんや英文学者・小田島雄志さんが、歌を松尾芭蕉の作品やシェークスピアに例えたとのこと。「短歌は短いものですが、読者に出会うことによって、その世界を広げてもらったり深めてもらったりします」と、短歌の奥深さについても触れています。

有名な歌の成り立ちに、はてなブックマークのコメント欄には「こうやって組み立てていったのねー。識者に出会うことで世界が広がっていったのも面白い」「むしろ丸谷才一や小田島雄志の指摘が面白い。作者の意図とは関係なく、優れた批評は作品の主題を拡張する。その意味で、批評活動もまた創作活動なのだと改めて感じた」などの感想が集まっています。

文: あおきめぐみ

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