連載企画「それぞれの結婚」4日目は、はてなブックマークでもたびたび議論になる「結婚のメリット・デメリット」をテーマにお送りします。名字、住む場所、生活スタイル、家族構成、親戚のつながり……結婚によって“変わること”はたくさんあります。うれしい変化もあれば、慣れるまで苦労することも。そんなとき、どう向き合っていけばいいのでしょうか?
■ 結婚前・結婚後に感じたメリット・デメリット
人力検索はてなに寄せられた「結婚のメリットとデメリットについて教えてください」という質問に、さまざまなユーザーから回答が寄せられています。
▽ 結婚のメリットとデメリットについて教えてください。 1.年齢(… - 人力検索はてな
質問項目には「結婚する前に想像していたメリット」「結婚する前に想像していたデメリット」「結婚した後にわかったメリット」「結婚した後にわかったデメリット」の4つが含まれています。
結婚前に想像していたメリットでは「夫婦でずっと一緒にいられる」という回答が多く、結婚後に感じたメリットでは「精神的・経済的な安定感が得られる」「子供がかわいい」などの回答が複数寄せられていました。一方、結婚後に感じたデメリットとしては、結婚前に想像していた以上に「自分の自由な時間が取れない」「自分の意見をはっきり主張しづらい」といった声も。「今後の予定(希望)」という質問項目には、「独身に戻りたい気もするがこのままがんばります」「幸せってこんなものだろうと思うので、今の幸せが続けばいい。独りだとしなくてよいであろう我慢は多いけど、独りでは得られないだろう幸福感の方が勝るから」などのコメントが集まりました。
■ 結婚で変わったことは?
結婚すると生活環境や習慣はもちろん、ものの見方も大きく変わることがあります。
<人生最高の瞬間が何度も訪れる>
▽ http://anond.hatelabo.jp/20150512170158
はてな匿名ダイアリーに寄せられたこちらのエントリーでは、結婚3年目で子供が1人いるという投稿者が「結婚してよかった」と思う瞬間について語っています。
家族で一緒にごはんを食べたり、両親が孫を見て喜んでいたり。結婚してから「今この瞬間が完璧で人生で最高の瞬間」だと思える場面が何度もあったそう。「これ以上の幸せなんていらない」という思いをストレートにつづった文章に多くのはてなブックマークが集まりました。コメント欄には「こんな未来が、ひょっとしたら、もしかしたら、万が一でも、待ってるかもしれないって思えただけで幸せな気分。これは希望そのものだ」「そんな日々を送ってきたよ。今も失われてはいないよ。でも時々少しだけ一人で生きたくなるときもある。投げ出したいわけじゃない。ただ、気持ちの折り合いをつけるために苦しむ夜が増えたから、単純に羨ましい」といったさまざまな意見が寄せられています。
<結婚は“心の筋トレ”>
▽ 結婚のメリットについて本気出して考えてみた - iGirl
「結婚のメリットについて本気出して考えてみた」というエントリーを投稿しているのは、ブログ「iGirl」のid:asami81さんです。id:asami81さんが最近「ひっじょーーーに腑に落ちた」と話すのは、ある友人が語った「結婚の最大のメリットは"結婚しなきゃいけない"と思わないで済むこと」という一言。自分の結婚にも重なる部分があると振り返っています。そんなid:asami81さん自身は、結婚して「どんどん心が強くなっていく」と感じるそう。「1人では精神的に辛くて生きていけない」と考えていた自分にとって「結婚の最大のメリットは『最終的には1人になっても強く生きられる』というスキルを身につけることかもしれない」と語っています。
<“自分の時間”が減る中で、趣味を楽しむ方法は>
▽ オタクが結婚生活で初めて気づいた趣味の「無駄」と「効率性」の話 - とれいん工房の汽車旅12ヶ月
結婚を機に、趣味などに費やす“自分の時間”が取りづらくなるという話はよく聞きます。ブログ「とれいん工房の汽車旅12ヶ月」のもりくち(id:katamachi)さんも、結婚生活を始めてからは趣味に関するあらゆる面で“制約”ができたそう。好きなアニメを視聴する時間や趣味関連の本・グッズの保管場所が確保しづらくなっただけでなく、趣味のインプット・アウトプットに欠かせなかった“インターネットをする時間”も激減したと言います。
そんな中で「環境に応じて趣味の方法論を再構築するしかない」ともりくちさんが考えたのは「1.趣味活動の戦線縮小を図る」「2.趣味活動の方向転換をする」という2つの案。1は効率的だけれど、趣味を楽しむ上で必要な「基礎体力」は落ちてしまう。できれば2を目指したいものの、なかなか新しい方向性は見つからない……と、歯がゆい思いをつづっています。
はてなブックマークのコメント欄には「これはオタク趣味に限ったことじゃなさそうだ」「趣味がほぼ一緒の嫁と結婚したけど、それでもお互い趣味の活動時間が減るという不思議現象があるな」「息子作って小鉄に育てれば、息子ダシにして鉄道ライフ楽しめますよ。と、息子産んで特撮にはまった私が言ってみる」など、さまざまな立場から意見が集まりました。
■ デメリットとどう向き合うか
最後に紹介するのは、はてなブックマークで大きな話題になった、結婚のメリット・デメリットにまつわるエントリーです。
上記記事の前半では、ライターのヨッピーさん(@yoppymodel)が、上野公園で出会った夫婦に「結婚して良かったこと」を尋ねています。特に多かった回答は「子どもがかわいい」「困った時に頼る人がいる」といったもの。年配夫婦では「寂しくない」という声が多く、若い夫婦では「食生活が変わって健康になった」と答える人もいました。物語のようなドラマチックな回答は意外となく、「当たり前の幸せ」を大切にしている様子が感じられたそうです。
記事後半のインタビューには、元・切込隊長こと個人投資家の山本一郎さん(@kirik)が登場しています。「そもそも、僕は34歳まで女性経験ゼロで付き合ったことすらなかったんですよ」と話す山本さんは、現在3児の父。結婚してからは生活習慣が改善し「自分自身の心の立て直し」ができたそうです。また、もともと子供好きだったという山本さんは、子供が生まれたときの心境について「『これが、自分が生きてきたことの証しか……!』って。変なヒップホップの歌詞みたいに『生まれてきたことに感謝』みたいな言葉が口から出てくるから自分でもビックリしました」と振り返っています。
▽ 結婚のデメリットをはあちゅう女史は語り、私はデメリットを愛して生きる(山本一郎) - 個人 - Yahoo!ニュース
そんな山本さんが、結婚のデメリットに対する考えを書いているのがこちらの記事です。「結婚のデメリットは多くある」とした上で、「誰かのために生きるのが結婚であり、育児であり、教育だということを、結婚して子供を持ってみて初めて分かりました」と話します。その覚悟を決める大変さを知っているからこそ、他人に結婚を強いることはなかなかできないとも感じているそう。何より大事なのは自分にとって悔いのない生き方をすることであり、「独身と家庭もち、どちらが正しいというものでも、上か下かという話でもない」「(結婚について)ネットで評判になる記事を読むにあたっては、いろんなものを並立で目を通しながら、しっかりと心に向き合えるものは何かを探すのが良いのではないか」と締めくくっています。
結婚によって“失うもの”もある中で、それ以上の幸せが感じられたとき、心から「結婚して良かった」と思えるのかもしれません。結婚に対するイメージ、結婚前と結婚後で変わったことなど、みなさんの経験談もはてなブックマークのコメント欄などでぜひお聞かせください。
■ 次回のテーマは「結婚式」です
周囲に結婚を決めたことを報告する際、多くの人が「結婚式はいつ?」と聞かれるのではないでしょうか? 「友人をたくさん呼んで、にぎやかな式にしたい」「近しい人だけで、こぢんまりと挙げたい」「衣装も料理も、手作り感のある式をやってみたい」など、理想の結婚式は人それぞれ。また「結婚式を挙げない」という選択肢もあります。
9月18日(金)公開の連載第5回(最終回)のテーマは「結婚式」。「やって良かった」と思える結婚式にするためのヒントを、さまざまな夫婦の経験談から見ていきます。次回もぜひご覧ください。
<連載の更新をお知らせします!>
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<連載「それぞれの結婚」目次>
- 第1回「みんな、どうやって結婚を決めたの?」
- 第2回「同棲はアリ? 結婚前の確認事項って?」
- 第3回「結婚生活がうまくいく・いかない理由は?」
- 第4回「結婚して分かった、メリットとデメリット」
- 第5回「理想の結婚式って?」
Title Photo by Sung Hoon Lee