「恋人同士の時は仲が良かったのに、結婚してみたらうまくいかない」「最初は『この人でもいいかな』くらいで結婚したけど、もう10年以上も仲良く連れ添っている」――結婚相手と末永く良い関係を築けるかどうかは、実際に結婚生活を始めてみないとなかなか分からないものです。連載企画「それぞれの結婚」3日目は、はてなブックマークで話題になったエントリーから「夫婦円満のコツ」を読み解いていきます。
■ 実際、結婚してどうだった?
まずは、はてな匿名ダイアリーから自身の結婚生活について振り返った2つのエントリーを紹介します。
<結婚願望はなかったけど、結婚して良かった>
結婚して10年(2013年の投稿時)、「主人と結婚して本当に幸せだ」と語るこちらの投稿者は、実は「結婚願望なんてこれっぽっちもなかった」そう。恋人は生涯一緒にいたいと思える相手でしたが、子供が苦手で、親への紹介や周囲への報告なども面倒だと感じていた自分にとって、「結婚」の2文字は重荷だったと言います。
しかし、そんな恋人からのプロポーズは「意外と嬉しかった」とのこと。気が合う相手とくだらないことで笑ったり、おいしいものを一緒に食べたり。10年続く結婚生活について「私はこの人を選んで、相手に選んでもらえて、良かったなって心から思っています」「幸せの尺度は結婚だけではないけど、私の幸せはこの人が居なかったらもっと薄かっただろうなぁ」と振り返っています。
はてなブックマークのコメント欄には「半年以内くらいには結婚するだろうという身にとってはとても勇気づけられる話。十年後そう思えたらいいなぁ」「幸せをかみしめる、というのはこういうことなのかな。未婚だし結婚願望もないけど、こういう余裕が感じられるのは、読んでいてうらやましいと思う。末永くお幸せに」などの声が寄せられました。
<あの一瞬が思い出せれば大丈夫>
上記のエントリーでは「結婚はそれぞれパートナーとの組み合わせの問題なのでケースバイケースだと思う。相手による場合もある。必ずしも幸せになれる訳ではない」と前置きした上で、投稿者が“結婚してみて面白いなと思ったこと”についてつづっています。
妻と初めてのお見合い同士で結婚したという投稿者は、最初のお互いの印象について「まぁ悪くはないしな」程度だったと話します。“忘れられない瞬間”が訪れたのは、旅行先のホテルのロビーでのこと。はしゃぐ1歳の息子を抱いてくるくると回り、楽しそうにしている妻の姿を見て「一瞬なにが起きたのかよくわからなかった。なんか嫁さんが無邪気に子供っぽく喜んでいるのが信じられなかった。いま思い出してみてもなぜか泣きたくなってしまう」という、不思議な感覚を味わったそうです。
「たぶん私は今後なにかに絶望しても、あの一瞬が思い出せれば大丈夫なような気がする」と語る投稿者。はてなブックマークには、「なんか泣いてしまった。人と生きていくって幸せな場面の方が多いよね。なんで大切にできない時があるのか不思議なくらい、幸せな出来事が沢山あるね」「自分が感じたことは自分だけのもので、幸せだと感じたなら、それでいいのだ」といったコメントが集まっています。
■ 結婚相手と末永く良い関係を築くには
結婚生活がうまくいく・いかない理由はどこにあるのでしょうか? さまざまな夫婦の経験談からヒントを探ります。
<結婚6年目、夫婦円満な理由>
▽ 結婚6年目でも夫婦円満な理由を自分なりに考えてみた…結婚ってお互いを思いやれたら凄く良いものだよ! | 結婚生活・お役立ちブログ Web論
上記のエントリーでは、結婚6年目(2014年の投稿時)だという著者が、自身が思う夫婦円満の秘訣(ひけつ)を紹介しています。夫婦間にかかわらず、良い人間関係を築くポイントは、笑顔で相手への好意を示し、自分から相手のために率先して動く姿勢を見せることだそう。結婚相手に対してもそう接することで、自然と“相手も同じようにやってくれる”関係ができたそうです。夫婦で一緒に楽しむ時間を作り、また仕事内容など“お互いが別々にやっていること”への理解を深めれば、歩み寄ることができるはず。最後には“やっぱ大事”なポイントとして「結婚してもちゃんと好きだって事は言おうね」と添えられています。
<“関心量のバランス”を取ることの大切さ>
▽ 結婚生活を割と愉快に過ごす為のたった一つのキーワード。: 不倒城
結婚生活がうまくいっている人、いっていない人、いろいろな話を聞いた上で、結婚生活に大切なのは「関心量の調節」だとするこちらのエントリー。「お互いへの関心」「お互いが関心をもっているものへの関心」のバランスが取れていれば夫婦間にちょうどいい距離感が生まれ、逆にバランスが取れていないとコミュニケーションがうまくいかず、不満が蓄積してしまうのではないかと分析しています。家事の苦労や趣味の違いなどについて理解が得られないのは「関心の配分の調整ミス」が原因かもしれません。「あなたの隣で過ごしている人に、興味を持ち続けてください。結構面白いですよ、その生き物」というメッセージには、はてなブックマークのコメント欄でも多くの共感が寄せられました。
<離婚の経験から学んだこと>
▽ 2年半の結婚生活から学んだこと - GoTheDistance
2008年に書かれた上記のエントリーでは、離婚を経験した著者が2年半の結婚生活から学んだことを振り返っています。「特に家庭内や異性におけるコミュニケーションは言葉よりもスキンシップの方が大切」「スキンシップを取らないことには情が移らない。言葉だけでは足りなくて」と、繰り返し語られるのは“スキンシップの大切さ”。「他人と同じ道を共に歩む」ことになる結婚生活は、恋愛とはまったく違う難しさがあり、「家庭を築き守ることは、仕事よりもずっとずっと大変なこと」だと語ります。夫婦といえど、実際は「驚くほど多くのことが共有できていない」もの。その上で、「どんな小さなことでも声を掛け合うことが必要不可欠」「スキンシップと好きだよという言葉で、互いの情を伝え合いましょう」といったアドバイスを送っています。
<リアルな結婚生活・同棲生活を描いた本>
▽ 結婚あるある『結婚のアマチュア』 同棲あるある『喰う寝るふたり 住むふたり』: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
読書ブログ「わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる」では、結婚生活や同棲生活をテーマにした2冊の本を紹介しています。1冊目は、アン・タイラーさんの小説『結婚のアマチュア』(文藝春秋)。“どちらも正しく悩ましい”夫婦それぞれの視点から見つめる、結婚と離婚の物語です。2冊目は“交際10年・同棲8年目”のカップルが登場する、日暮キノコさんのマンガ『喰う寝るふたり 住むふたり』(徳間書店)。2人の間に起こる出来事を、彼女目線、彼氏目線で交互に描いています。
さまざまな立場で語られる経験談から、学べることがたくさんありました。みなさんが「こうなりたい」と思う理想の夫婦像はありますか? はてなブックマークのコメント欄などでぜひお聞かせください。感想もお待ちしています!
■ 次回のテーマは「結婚のメリット・デメリット」です
結婚によって得られる幸せがある一方で、「自由に使える時間やお金が減ってしまった」「親戚付き合いが大変」など、独身時代のようにはいかない場面に遭遇して不自由さを感じることもあります。
9月17日(木)公開の連載第4回のテーマは「結婚のメリット・デメリット」。結婚をきっかけに大きく変わったこと、デメリットとの上手な付き合い方など、実際の経験談を紹介します。次回もぜひご覧ください。
<連載の更新をお知らせします!>
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<連載「それぞれの結婚」目次>
- 第1回「みんな、どうやって結婚を決めたの?」
- 第2回「同棲はアリ? 結婚前の確認事項って?」
- 第3回「結婚生活がうまくいく・いかない理由は?」
- 第4回「結婚して分かった、メリットとデメリット」
- 第5回「理想の結婚式って?」
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